THE CIRCLE

1.THE CIRCLE
全体的に曲調はエスニックというか、中東をイメージさせるような感じ。
曲は2分を切るという短い曲であり、ハミングというか、mm〜と歌う曲。
イントロのメロディーが特徴的。
いい映画や小説というものにはどこかしら宗教的、思想的に観客、読者に何かを語りかけてくるようなものがその要因のひとつであると考えられるが、この曲はまさにそのひとつである。
森羅万象、破滅と再生の技、未知の力 というものが出てくる。
もちろんアルバムと同じタイトルであるこの曲は、“輪廻”を表現するものである。
あまり個人的には好きにはなれない曲。

2.X
イントロのギターから始まり絞り出すようなシャウトと、パワフルな曲を予感させる。思わずヘドバンしたくなる。
しかし、歌いだしは以外にもおとなしく、聴くものを驚かせるかもしれない。
タイトルのXは数学的には未知数を表し、ある意味0を表すTHE CIRCLEとは対を成すといってもいいのではないだろうか。
歌いだしのさぁ 目ざめるがいい がどうしても「さめざめ」と聞こえてしまう。
ギターソロは二段階に分かれててなかなか粋ですね。
サビ前のコーラスもなかなか曲にマッチしてる。
歌詞はいきなり普段使わないし、読めない漢字が。邯鄲 なんて普通使いませんし。
こちらも思想的、古きよき言葉が。来世、諸行無常、神 などですね。
曲全体の歌詞から受け取る印象は、何があっても前に進み続けなければならない、というような内容に感じる。
ひとりぼっちに慌てるな 自分が突き進んできた道は間違っていないのだと信じろ、と。
快楽を求めバスに乗ってしまったんだよ もう後戻りはない これも上記と同様ですね。
来世はない 今だけが どこまでも続く 終わりまで 味わいつくせよ 来世になんか頼っちゃいけない。。そうすれば、今自分の限界まで力を出すことができるのだから。たとえ、来世があったとしても現状を打破して自分が納得できる人生が遅れてないと、来世でも同じになってしまうんだ。
人は退屈を嫌い 喧嘩とキスをあみだし 稲葉独自の世界観。人間は何かをしていたいがために、闘争と愛情というものを生み出したのだと。
己が 今を変える なにもかもがX まだすべては自分の中では不透明だし、未知なものだけれど、自分で変えることができるのだと。だから、己のその足で立ち、戦いながら、愛し合いながら生きていこう、と。